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小道具制作レポート(壁飾り・額縁篇) [技術スタッフ制作レポート]

以前に『春のめざめ』の壁を飾るアイテムについてお話ししましたが、現在も引き続きその壁飾りの制作が進行しています。
今回はそのアイテムのひとつ、「額縁」について紹介させていただきます。

壁には多数の写真や絵が飾られますが、それらを納める額の種類も様々です。その数、およそ35種類。
これらもひとつひとつオリジナルプロダクションからの指定があり、送られてきた指示書と照らし合わせながら調達していきます。
だいたいは市販されているものから形が似ているものを探すのですが、購入したものはもちろん新品。なので、購入後、これらを古く渋みが出るように加工していく作業が必要になります。

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このように、ペイント加工で年代物のような雰囲気を出します。

この下の写真も同じような作業です。丸い額縁を購入し、上下左右に付いている細かな装飾は小道具スタッフで制作しました。この装飾の素材はロウを使っています。
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写真や絵画以外にも押し花もあります。のり付けした花をドライヤーで乾かしているところです。
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必要な額縁の中には市販ではどうしても補えないものもあります。その場合は一から制作します。
下の写真が、制作中の額です。
指示書を見ながら寸法を測り、木材を切り貼りして作っていくのです。
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観劇の際は、この額たちにもご注目いただければと思います。

開幕まであと28日!


(『春のめざめ』小道具担当・K)

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衣裳制作レポート(大人の男性・仮縫い篇) [技術スタッフ制作レポート]

先週末、大人の男性役のフィッティングを行いました。
仮縫いの状態で一度試着をし、丈や袖の長さなど細かい調整をします。

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大人の男性役はひとりで複数人の役を演じ分けますが、衣裳は1点のみ。
同じ衣裳で別の役を演じ分けていかなければなりません。
オリジナルプロダクションチームからは、メガネを使ったり、ジャケットを脱いでベストになったり、またシャツの袖をまくったりという衣裳の変化は、演じる俳優個人に任せるという指示があります。
大人の役にキャスティングされた俳優は、演じ分けをこのような少しの変化を使って工夫していくことになるでしょう。

これで、大人の男性の衣裳は完成を待つのみ。衣裳制作は順調に進んでいます!

開幕まであと31日!

(『春のめざめ』衣裳担当・G)


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稽古場から小道具レポート! [技術スタッフ制作レポート]

皆さま、こんにちは。
今日は稽古場で使われている小道具を紹介させていただきます。

以前のレポートでイスを使った稽古が始まったことをお知らせしましたが、現在の稽古場で使用されている小道具はこのイスだけではありません。
ステージング稽古が始まり、様々な道具を実際に使って動きの確認を行っています。

この机は、脚の部分の凹凸からすべて小道具スタッフの手作りです。
本編ではこの1台を青年メルヒオールや母親が使います。

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これは黒板と洋書。
学校の授業の中で、黒板は筆記用具として、洋書は教科書として使われます。
洋書は神保町の古本屋で購入しました。店主に話を伺うと、中には100年以上前、つまり第一次世界大戦よりも前に発行されたものもあるそうで、大変貴重なものです。

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そしてこれはメルヒオールの持ち物で、日記(左)とドイツ人作家・ゲーテの「ファウスト」(右)です。
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日記は今のところ白紙ですが、これから出演者本人が書き込んでいきます。

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そしてこのファウストは、ご覧の通り外見も中身も本物。
もちろん文章はドイツ語で書かれています。これも古本屋で購入してきました。

開幕まであと32日!

(『春のめざめ』小道具担当・K)


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続々完成! 小道具レポート [技術スタッフ制作レポート]

先々週にレポートさせていただいたイスが、ついに完成いたしました!
まだこれから予備の作成もありますが、とりあえずは必要な数が揃いました。
おかげ様であざみ野の小道具工房は今、ご覧の通りイスたちで溢れ返っています。

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そして・・・。そんな一生懸命手を掛けて作ったイスたちもようやく日の目を見ることになりました。
先週から「ステージング」稽古が始まり、これら小道具を俳優たちが使用しています。
本編中は、出演者自身がこのイスを移動するという転換があるので、このイスのさばき方も、今後ポイントになってくるでしょう。

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そして前回も紹介した蝶の標本も完成!
これら壁飾りのアイテムたちは段ボールに納め、劇場で飾られるのを待ちます。

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小道具工房では引き続き壁飾りの道具を制作中です。

開幕まであと40日!

(『春のめざめ』小道具担当・K)


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音響より『春のめざめ』制作状況 [技術スタッフ制作レポート]

ただいま音響部ではニューヨーク公演、全米ツアー公演の資料を元に、サウンドデザイナーのブライアン・ロナンさんと情報交換を展開中です。

これまでの流れは、現在行われている全米ツアーを視察。
現地でオペレーターや技術者に、現場での問題点や改良すべき所などを伺いました。
同時にオリジナルのブロードウェイ公演のシステムとどのような違いがあるかを確認。

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↑全米ツアー公演偵察時の資料写真

こうした情報を踏まえて、自由劇場公演向けのシステムを考えていきます。
今は作成した自由劇場公演用のプランをブライアンさんと意見交換をしていて、その調整段階といったところです。

ほとんどの作品はオーケストラピットの中で演奏をしますが、『春のめざめ』ではオーケストラが舞台上に位置する方法がとられています。
舞台セットの中に8人編成のバンドが配置され、お客さまから見える位置で演奏するのです。
舞台セット上のバンドの配置や調整などが、音響部として重要視されてくる物になってきます。

もう一つこの演目の特徴的なのが、役者用がハンドマイクを使用するという点です。ミュージカルでは小さなマイクを頭に隠すというのが最近のやり方ですが、この演目では曲によってマイクを持ち、バンドを後ろに歌う場面がいくつもあります。

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激しい動きと共に歌うシーンや、マイクを持ちながらのダンス、役者同士のマイクの受け渡しなどが、本番中何度も見られます。
この一連の動きの稽古の為に、今回音響部で練習用のダミーマイクを作成しました。
サイズと質量を本物と似せて作ったので、これから役者の稽古にフルに活用してもらいたいと思います。

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↑左がダミーマイク、右が本物のマイク

今後は機材の調達と調整、仕込みに向けてのデータ打ち込みなどの作業がメインになっていきます。


開幕まであと44日!


(『春のめざめ』音響担当:M)

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衣裳も制作開始! [技術スタッフ制作レポート]

皆さま、こんにちは。
今日は私『春のめざめ』の衣裳担当より、衣裳の制作現場をレポートします。

と言っても本格的な制作はまだこれから。現在はオリジナルプロダクションから送られてきた制作についての指示書(バイブル)を基に、生地選びを進めています。

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↑オリジナルプロダクションからのバイブル。実際の衣裳を借りて、制作の参考にします。

『春のめざめ』の衣裳デザイナーは『ウィキッド』と同じスーザン・ヒルファティ。『ウィキッド』でトニー賞の最優秀衣裳デザイン賞を獲得した実力の持ち主です。

『ウィキッド』ではエメラルドシティのシーンやダンスパーティのシーンなど、華やかで個性的な衣裳が並びますが、それに比べると今回の『春のめざめ』の衣裳はとてもシンプル。
衣裳の点数も少なく、それぞれの役は1着~2着がほとんどで、最も多い役で4着となっています。
それでも衣裳を良く見てみると、素材やデザインからはスーザンならではのこだわりが垣間見れます。

例えば、主人公のメルヒオールをはじめとして、舞台には6人の男の子が登場します。
クラスメイトとあってパッと見は同じ学生服に見えるのですが、実はひとりずつデザインが異なります。
ある男の子はボタンがダブルになっていたり、またある男の子は背中にベルトが付いていたり。ジャケットの裾の形がえん尾服のようになっているものもあります。
衣裳のこうしたちょっとした変化は、一人ずつの性格や個性を表現しているのだとか。

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↑スーザンのデザイン画。

本格的な衣裳制作は今月の下旬からスタートする予定です。
その時にまた、皆さまにレポートさせていただければと思います。

開幕まであと46日!

(『春のめざめ』衣裳担当:G)


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『春のめざめ』小道具制作レポート (壁飾り篇) [技術スタッフ制作レポート]

皆さま、お久しぶりです。『春のめざめ』小道具担当のKです。

さて。先日はイスの制作をご紹介しましたが(「イス篇」のレポートはコチラからどうぞ>>)、今回は部屋の壁を飾るアイテムたちをご覧いただこうと思います。

『春のめざめ』は大きな舞台転換がなく、同じ舞台セットで学校の教室や森の中など様々なシーンが展開されていきます。
舞台上は「コ」の字型にレンガ造りの壁がセットされ、その壁一面に額縁に入れられた写真や絵、黒板、照明器具などがズラリと並べられます。中にはなぜこんなものが・・・?とちょっと不思議なモノも。

これらの写真や、そのちょっと不思議なモノにも、ちゃんとした意味が含まれているのですが・・・それは実際にご覧いただいて、お客さまご自身で解釈いただければ幸いでございます。

それでは、現在制作中のアイテムをご紹介しましょう。

これは先日完成したばかりの黒板↓
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これも壁飾りのひとつです。
一見、授業で先生が書いたものに、生徒が落書きした(?)ように見えますが、書かれた内容を見てみると・・・。
そうです。これもちゃんと意味があります。

ちなみにこれはブロードウェイのオリジナルプロダクションの資料に従って、小道具スタッフが書き込みました。
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↑左が舞台の写真。右側がオリジナルプロダクションからの指示書です。


今彼女が作っているのは蝶々の剥製。トンボもいます。
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これも壁に飾られます。
アイロンプリントで模様を転写して、さらに絵の具できれいにぼかして、より本物に近づけます。

今回ご覧いただいたのは、壁飾りの小道具のほんの一部です。
これら壁飾りのアイテムは全部で70点以上。

ご覧いただく際は、美術品のような小道具の数々にも、ぜひ注目してみてください!

開幕まであと56日!

(『春のめざめ』小道具担当・K)


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『春のめざめ』小道具制作レポート (イス篇) [技術スタッフ制作レポート]

現在、私たち小道具スタッフは『春のめざめ』の道具制作に取り掛っています。
今おもに作っているのは、イス。そして部屋の壁を飾る様々なアイテムたちです。

このイスたちは演出の上で効果的に使われることになるのですが、作る数は全部で約50脚にもなります。
なぜこんなに大量なのかと言いますと・・・キャストが使用するほかに、お客さまがこのイスを使用されるからです。
そうです。つまり、このイスたちが舞台上に設置されるステージシートになります。

ちなみにこのイスは先週の金曜日にインテリアショップの「IKEA(イケア)」で購入してきました。
海外公演も同じように「IKEA」で買ったものを使っています。

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まず、パーツごとにやすりをかけます。今、行われている作業がそれです。
奥にある茶色い状態がやすりをかける前。手前の白くなっているのがやすりをかけた状態です。
これを組み立てて、塗装します。

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組み立てたイスたち 

そしてこれが塗装後 
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左がステージシート用のイス。右が(まだ未完成ですが)キャスト用のイスです。
見た目はほとんど変わりませんが、強度や背もたれの角度が若干異なります。


こうしてこの先もせっせとイス作りが続く訳ですが、それと並行して作っている壁飾りたちも、次回ご紹介できればと思います。

開幕まであと58日!

(『春のめざめ』小道具担当:K)

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